フリーランスや個人事業主の消費税インボイス制度
税理士の伏見圭が実務を通して経験した事例及び最新情報、並びに営業トークに使えそうな雑談について述べていくコラム。
第二回コラム
テーマは「消費税のインボイス制度」
第二回コラムテーマは「消費税のインボイス制度」を取り上げたいと思います。
令和5年(2023年)10月より開始される消費税のインボイス制度(適格請求書等保存方式)について、SNS、Youtubeでは賛否両論が発信され、国税庁他、Youtuber等による解説動画がたくさんUPされています。
このコラムでは、インボイス制度の詳細については一切触れません! 国税庁、商工会、サイト、Youtubeで分かりやすい情報はいくらでもありますので、そちらを見ることをお勧めします。 では、ここで何を伝えたいかと言いますと、第1回コラムでも書きました以下の部分になります。
無料で情報を得られる良い時代の半面ミスマッチも多い時代
世の中には、ホームページ、メールマガジン、Youtube、SNS、セミナーなど情報があふれています。
誰でも、気軽に、無料で情報を得られる良い時代になりました。
しかしその反面、間違った情報も多いですし、『正しい情報だが、必ずしもその人にマッチしない情報』も多くあります。
フリーランスの方が、消費税のインボイス制度により、手取りが10%減ってしまう。これでは生活出来ない。
フリーランスいじめだ!廃止しろ!! ※フリーランス=特定の企業や団体、組織に専従しない独立した形態で、自身の専門知識やスキルを提供して対価を得る人 このご意見よく拝見します。
確かに本当に厳しくなる方も多くいらっしゃると思います。
しかし、本当にそれだけでしょうか?
ここで国税庁の統計情報をご紹介します。 ・令和2年度の事業所得者のうちサービス業を主たるものとする個人事業主は約106万人、うち約37万人が所得70万円以下(34.9%) インボイス制度関係なく、サービス業の34.9%は『申告書上』は生活が厳しいことになっています。大分簡略した考えになりますが、34.9%の方が現金70万円以下で1年間の生活をしていることになります。
しかも例年この比率はさほど変わりません。 一般論的に、かなり厳しい生活費ですので、生活する為のお金は相続等の事業外財産を取り崩されているのでしょうか? とても不思議です。
そして、重要なのはこの34.9%のうち事業を赤字で申告している人は、インボイス制度導入後、消費税の還付を受ける可能性が高いという事です。 (還付申告については、国税庁のHP等参照下さい。) この事実を踏まえますと、今まで目にしていた情報が少し変わって映るかと思います。 反対する人達は、全て理解して反対しているのだろうか?(還付になる人達も反対しているのでは?) 情報が飛び交う現代において、多くの同一の意見を見聞きした結果、それが総意と無意識に自分の中に取り込まれてしまう危険性があります。 客観的な事実に基づいた思考、セカンドオピニオンによる知識の補完の重要性が年々高まっています。 数字は『概ね』嘘をつかない。仮に、嘘をついた場合には、整合性がとれない何かが生まれます。
今回も皆様が何かを考えるきっかけになれたのであればHAPPYです。 では、また次回のコラムでお会いしましょう。
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