安直な考えでの『法人成り節税』は、『拙税』の危険性が大きく節税失敗になる!
税理士の伏見圭が実務を通して経験した事例及び最新情報、並びに営業トークに使えそうな雑談について述べていくコラム。
第三回コラム
安直な考えでの『法人成り節税』は、『拙税』の危険性大。
今回のコラムテーマは法人成り節税についてです。 消費税のインボイス制度を前に、様々な媒体で『マイクロ法人』設立のお薦め情報が溢れています。 毎回同じこととなりますが、この情報も全部が正解でしょうか?
無料で情報を得られる良い時代の半面ミスマッチも多い時代
世の中には、ホームページ、メールマガジン、Youtube、SNS、セミナーなど情報があふれています。
誰でも、気軽に、無料で情報を得られる良い時代になりました。
しかしその反面、間違った情報も多いですし、『正しい情報だが、必ずしもその人にマッチしない情報』も多くあります。
安易な節税選択が、拙税※にならないように、数あるヒントのうち、いくつかを書いていこうと思います。
尚、法人成り節税及びマイクロ法人節税の詳細はYouTube 等で探して頂ければと思います。
※ 『拙税』=「拙速」で「稚拙」な税金対策の意味として勝手に私が創った造語になります。 以下の回答に躓くようであれば、法人なりをもう一度冷静に考えてみましょう。
①税金メリット以外に事業としてのメリット・デメリットを検証してますか?
②個人の確定申告のように、年1回税理士に頼むスタイルで行こうと思ってますか?
→法人に対して、年1回の関与で、かつ安い報酬で引き受ける税理士は稀です。税理士にとって安い、リスクが高い、手間がかかる、の三重苦です。 仮に受任したとしても、税理士が関与すると大赤字ですので、無資格の事務員又は資格があってもルーキーが担当になります。 税理士事務所は慈善事業ではありませんので。ビジネスとして真っ当な判断です。
→結果、質の良い税金対策、経営コンサ
ルディングを受けれず、払い渋った何倍もの損失が発生します。 私がセカンドオピニオンでよく見かけるケースがまさにこれです。
③法人より個人の方が圧倒的に税務調査の実施率が低い事をご存知ですか?
④法人税と所得税の税率差を利用して法人にお金を貯めた場合、貯めたお金の出口を考えていますか? 法人としての投資、個人としての投資、人生設計、相続対策、どこまで考えてますか? ⑤他人と共同出資して設立する場合、最悪のパターンが想定出来てますか?
どうでしょうか?すんなり回答出来たでしょうか? 情報が溢れている現代、いろんな情報を自分で探して咀嚼して知識として取り入れたとしても圧倒的に足りないものがあります。
それは経験です。 その経験不足を補うのが、各種の専門家によるセカンドオピニオンです。 そしてその専門家も、自己利益実現の為に結論を誘導して来る者も多く存在します。
情報、価値観、夢などの交通整理をした上で、経験を踏まえて現実的なアドバイスをする。
そして、クライアントが自分の頭で理解して考える要素を増やし、冷静な意思決定が出来る状態にすること。 それがセカンドオピニオンとして必要な事だと私は思います。
今回も皆様が何か考えるきっかけになれたのであればhappyです。 それではまた次回のコラムでお会いしましょう。
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