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2022.12.14

住宅ローンを組むときの金融機関の選び方|借入のまで流れもチェックしよう

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著者情報 森 逸行 FP歴15年 経験した事を伝え解決に導く『金融パーソナルトレーナー』

住宅ローン 固定と変動

住宅ローンを組むとなると、どの金融機関で融資を受ければ良いのか迷うかもしれません。

金融機関によって、住宅ローンの金利などはさまざまです。また、住宅ローンの特徴も異なるため、ご自身にあった住宅ローンを選択することがとても大切です。

今回の記事では、住宅ローンを選ぶ時の金融機関の選び方や借入までの流れについて、解説していきます。

これから住宅ローンへの加入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

住宅ローンを組む時の金融機関の選び方は、下記の5つです。

 

●金利タイプで選ぶ
●住宅ローンの種類を選ぶ
●返済方法を選ぶ
●団体信用生命保険の保障内容を確認
●住宅ローンの諸費用を比較

それぞれについて、具体的に解説していきます。

1:金利タイプで選ぶ

住宅ローンには、金利タイプが分かれています。

次の3種類に分かれているので、それぞれ確認しておくことをおすすめします。

●変動金利
●全期間固定金利型
●固定金利期間選択型

もう少し具体的に解説していきます。

 

変動金利型

変動金利型の住宅ローンは、市場の金利動向の影響を受けて借入金利が変動するタイプの住宅ローンです。 

基本的には半年ごと(4月・10月)に金利見直しが行われ、毎月の返済額は5年ごとに変更されることが特徴となっています。逆に言えば、市場の金利動向の影響を受けて借入金利が変動するとはいえ、5年間は返済額が同じということなのです。

また、金利が上昇したとしても毎月の返済額が1.25倍以上にはならないというルールがあります。しかし、金利には上限がありません。

もし今後、金利が上昇した場合は支払う利息も増えるデメリットがあることに注意は必要です。

 

全期間固定金利型

全期間固定金利型の住宅ローンは、借入期間中の金利が一定となるタイプの住宅ローンです。総支払額が確定しているため、返済計画を立てやすいというメリットがあります。

基本的に、全期間固定金利はほかの金利タイプよりも金利が高くなりますが、将来金利が上昇しても毎月の返済額が変わることはありません。

固定金利期間選択型

「固定金利期間選択型」の住宅ローンは、借入から一定期間の金利が固定されるタイプの住宅ローンです。

固定金利期間は2年、3年、5年、7年、10年、15年などさまざまで、その期間が終わると自動的に変動金利に変更される、または再度、固定金利を選択できる住宅ローンのことです。

基本的には固定期間が長いほど適用される金利が高くなることを覚えておくといいでしょう。

期間中は金利が変動しないため、「固定金利型」と「変動金利型」どちらの特性も持っています。

2:住宅ローンの種類を選ぶ

住宅ローンを借りる場合は、主に3種類の借入先から選ぶことが可能です。 

下記の表に概要をまとめているので、参考にしていただけると幸いです。

フラット35|メガバンク、地方銀行、信用金庫などが提供

メガバンク、地方銀行、信用金庫などが提供

民間金融機関|住宅金融支援機構と民間の金融機関が提携して提供

住宅金融支援機構と民間の金融機関が提携して提供

 

特徴がそれぞれ異なるため、詳しく解説していきます。

フラット35

フラット35とは、住宅金融支援機構と民間の金融機関が提携して提供している住宅ローンです。最長35年間、完済までの金利が変動しない長期固定金利型の住宅ローンとなります。 

大手銀行の他にも、ネット銀行や住宅ローン専門会社でもフラット35取扱っている場合が多く、それぞれの金融機関や専門会社によって金利や手数料などが異なります。

また、最長35年間、返済する金利が変動しないと述べましたが、借入期間は原則15年以上35年以内、または八十歳になるまでの間で設定することが可能となっています。

一定条件を満たした住宅(省エネルギー性や耐震性など)であれば借入から5年間もしくは10年間金利を下げられる優良住宅支援制度を受けることもできます。

返済額が変わらない安心感を求める人や、民間金融機関のローン審査では難しいと思われる人は、フラット35を検討してみると良いでしょう。

民間金融機関

民間ローンは、メガバンク、地方銀行、信用金庫、ノンバンクなどさまざまな民間の金融機関が提供する住宅ローンです。また、民間ローンには「提携ローン」と「非提携ローン」の2つに分けることができます。

提携ローン

提携ローンは不動産会社と提携している金融機関が提供しており、基本的に全国規模で展開しているメガバンクや特定の営業エリア内で強みを持っている地方銀行や信用銀行が多いです。

住宅ローンの手続きには、不動産会社が間に入ってサポートしてくれるため、不動産契約時に一緒に手続きをすることができます。そのためスムーズに申請手続きができることが特徴です。

非提携ローン

非提携ローンは提携ローン以外の、全ての住宅ローンを指します。

提携ローンと比べると審査などに時間がかかる傾向があるものの、金利や利便性が有利になることが多いため、結果的にお得な条件でローンを組めることがあるのが特徴です。

ネット銀行などが多く、ネット銀行の住宅ローン手続きを行う場合はオンライン上で手続きが完結するため、利便性の面でも利用しやすいのではないでしょうか。

3:返済方法を選ぶ

住宅ローンには2つの返済方法があり、ご自身に合わせた方法で返済することをおすすめします。それぞれの返済方法により違いがあるため、詳しく理解しておきましょう。

 

●元利均等返済
●元金均等返済

 

元利均等返済

元利均等返済は、基本的に一定金額を返済していく方法です。

元金と利息を合わせた金額が毎月一定になるため、返済計画を立てやすいことがメリットとなります。とはいえ、返済当初は利息の支払い金額の割合が大きいため、元金が減りづらいデメリットがあることを覚えておきましょう。

元金均等返済

元金均等返済は、元金の返済金額が一定であり、そこに利息を上乗せして返済を行う方法です。

利息額は借入残高に金利をかけて計算するため、返済して元金が減っていくにつれて支払う利息も少なくなっていきます。元金均等返済は元利均等返済よりも、返済総額が少なくなることが特徴ですが、返済当初は返済額が大きくなることがデメリットと言えるでしょう。

 

4:団体信用生命保険の保障内容を確認

住宅ローンを検討する際は、「団信」の保障内容も確認しておくことが大切です。

団信とは「団体信用生命保険」のことで、多くの金融機関では、住宅ローン契約時に団信へ加入することを条件としていることが多いです。契約者が、病気やケガなど万が一の状態となったときに、生命保険会社が契約者に代わって住宅ローンを返済する制度です。

けがや病気のリスクに対策する

団信は、利用する住宅ローンによって保障内容はさまざまです。とはいえ、基本的には下記3つの内容に分かれています。

 

●死亡・高度障害保障
●3大疾病保障
●8大疾病保障

 

利用する住宅ローンによっては、7大疾病に慢性膵炎が追加された、8大疾病保障があります。もしもの時に備えたいという人は、手厚いサポートが受けられる住宅ローンを検討してみるといいでしょう。

 

3大疾病や8大疾病で金利上乗せされる

近年は団信の保障内容も充実しており、3大疾病や8大疾病に対応した保険も提供されています。団信はいざという時には医療保険の代わりになる場合もあるため、加入している医療保険と保障内容が重複している場合は、医療保険を見直してみると良いでしょう。

金融機関によって異なりますが、3大疾病や8大疾病を加えると金利が上乗せされるケースが多いため、家計のことも考慮して検討することが大切です。

 

5:住宅ローンの諸費用を比較

住宅ローンの比較をする時は、全体の費用が一番気になるところではないでしょうか。

住宅ローンは、融資を受ける金額以外にも、さまざまな手数料がかかることを覚えておくことが大切。例えば、金利もその一つです。

住宅ローンを組む際に発生する費用など、細かくチェックして検討してみましょう。

 

住宅ローンにかかる主な諸費用

 

●融資手数料
●仲介手数料
●ローン保証料
●印紙代
●火災保険料
●団信保険料
●登記に関する費用

 

上記のように、住宅ローンを利用しようと思ったらさまざまな諸費用がかかります。中には、月々のローンに金額が含まれずに、契約時に現金で支払いをする必要があるものもあるため注意しておきましょう。

また、手数料の項目や金額は利用する金融機関によって異なります。どこの金融機関で住宅ローンを借りるのか、この記事でご紹介した5つの選び方を参考にして比較検討してみましょう。

 

ネット銀行だと保証料不要のケースが多い

メガバンク、地方銀行、信用金庫などさまざまな金融機関がありますが、基本的には保証料がかかることが多いです。

しかしネット銀行は窓口などにかかる人件費が不要であるため、保証料不要で住宅ローンが組めることが多いのがポイント。契約時にかかる手続きもWeb上で行えるため、金融機関を選ぶ際の参考にしてみるといいでしょう。

また、フラット35も同様に保証料不要というメリットがあります。

しかし事務手数料など、他の手数料が発生する場合に割高となるケースもあるため、注意が必要です。

 

住宅ローンの借り入れの流れをチェック

それでは、住宅ローンの借入時の流れをチェックしてみましょう。基本的に下記の流れに沿って、住宅ローンの契約手続きを行っていきます。

 

  1. 自分の借入可能額を確認
  2. 金利タイプを決める
  3. 住宅ローンの審査を待つ
  4. 借入開始

 

それぞれのステップについて、具体的に解説していきます。

 

STEP1:自分の借入可能額を確認

まずは自分が借り入れできる金額を把握しておくことが大切です。

 

必ずしも、自分の希望する金額で住宅ローンの借入ができるとは限りません。そのため先に物件を決めておくのではなくて、自分の借入可能額を把握した上で物件を探してみることが大切です。

ご自身の年齢や収入などに応じて借入可能額は変わるため、まずは借入可能額をチェックしてみましょう。

STEP2:金利タイプを決める

借入可能額を把握できたら、金利タイプを決めましょう。

この記事でご紹介しましたが、住宅ローンの金利タイプは下記の3パターンです。

 

●変動金利
●全期間固定金利型
●固定金利期間選択型

先述した通り、それぞれの金利タイプによって特徴やメリット・デメリットは異なります。毎月の収入などを考慮して、自分に合う金利タイプを選んでみてください。

STEP3:借入先を決める

金利タイプを選ぶことができたら、次は借入先を決めましょう。

 

ご紹介した通り、借入先は主に2つです。

フラット35|メガバンク、地方銀行、信用金庫などが提供

メガバンク、地方銀行、信用金庫などが提供

民間金融機関|住宅金融支援機構と民間の金融機関が提携して提供

住宅金融支援機構と民間の金融機関が提携して提供

 

民間金融機関は、さらに「提携ローン」と「非提携ローン」に分かれています。それぞれの借入先によって取り扱う住宅ローンや融資条件などが異なるため、入念に検討することをおすすめします。

STEP4:住宅ローンの審査を待つ

すべての条件を比較検討したら、ご自身の希望に合った住宅ローンへ申し込みをします。とはいえ、申し込みをすれば誰でも借入できるとは限りません。

金融機関による審査があるため、審査に通過する必要があることを念頭におく必要があります。

また、住宅ローンの審査には「仮審査」と「本審査」に分かれており、最終的に本審査に通過しなければローンの借り入れができません。

 

それぞれ特徴が分かれるため、事前に覚えておくといいでしょう。

仮審査

短期間で住宅ローン契約者の返済能力を簡易的にチェック

民間金融機関

最終的に融資をしても問題ないか判断する審査

 

必要書類や審査にかかる期間など、それぞれ異なることを理解しておくことが大切です。

 

STEP5:借入開始

住宅ローンの審査に通過したら、借り入れできるようになります。契約から返済までの流れは下記の通りになるため、把握していきましょう。

 

  1. 住宅ローンの契約手続き
  2. マイホーム引き渡し日の決定
  3. 引き渡し日に住宅ローン融資実行・一括入金
  4. 工務店などへの費用支払い
  5. 返済スタート

 

まとめ

住宅ローンは、金利や借入先など、さまざまな視点から慎重に比較検討する必要があります。ご自身の生活環境や収入面などから、ぴったりな住宅ローンを選んでみてください。

また、必ずしも低金利の住宅ローンがお得になるとは限りません。団信の保障内容なども細かくチェックして、総合的に判断していく必要があります。

住宅ローンの検討で、この記事が参考になれば幸いです。

 

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