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2023.02.01

住宅ローンを組んだ時の団信と保険見直しポイントをFPが徹底解説

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著者情報 森 逸行 FP歴15年 経験した事を伝え解決に導く『金融パーソナルトレーナー』

団信と生命保険見直し

一般的に住宅ローン契約時には、団体信用生命保険(団信)に加入することになります。

団体信用生命保険は万が一契約者に大きな事故や病気があった際に、残りの住宅ローンが精算される保険です。そのため、現在保険に加入している人にとっては、マイホームの購入は生命保険を見直す一つのタイミングと言えるでしょう。

マイホームは大きな買い物であるため、住宅ローンを利用する人が多くいます。

この記事では、住宅ローンを組んだ時の保険を見直すポイントについてまとめているので、ぜひ最後まで読んでいただけると嬉しく思います。

住宅ローンを組んだ時の生命保険見直しのポイント

まずは住宅ローンを組んだ時の、生命保険を見直すポイントについて解説していきます。

次の2つについてまとめているので、参考にしてみてください。

●団体信用生命保険について

●加入している死亡保障について

団体信用生命保険について

前述したとおり団体信用生命保険とは、住宅ローンを借りた人が死亡または高度障害状態になった場合に、ローン残高を全額返済できる保険です。

団体信用生命保険は残された家族に負担をかけないための重要な仕組みと共に、借り入れを行う金融機関にとってもリスク回避できる仕組みとなっています。

一般的な生命保険の場合、年齢や性別などで異なる死亡率をもとに保険料が決定されるのに対して、団信は住宅ローンの残債に一定の率を掛けた額を金利に上乗せして徴収します。

そのため、年齢が高い人は生命保険が割高になりますが、団信は年齢と関係なく保険料が決まるメリットがあるのです。

しかし、団信はあくまでも残りの住宅ローンだけをカバーする保険なので、現在加入している生命保険を安易に解約することはおすすめできません。団信に加入しているからといって、生命保険が不要になるわけではないことに注意しましょう。

加入している死亡保障について

世帯主が生命保険に加入している場合、住宅ローン組んで団信へと加入すると生命保険の保険金に含まれていた住居費(アパート等の賃貸料)の保障が不要となります。

加入中の保険と団信の保障内容が重複してしまうため、この部分を見直すことで月々の保険料を抑えることができるでしょう。また必要となる保障額は、子どもの成長などに合わせて期間を設けて計算することがポイントです。

借入にあわせて生命保険を見直すべき理由

本記事で少しご紹介したように、住宅ローンの借り入れを行うことで団信に加入することになります。そのため、これまで加入していた生命保険と重複が発生し、無駄が発生することになるでしょう。

より具体的に、借入に合わせて生命保険を見直すべき理由について、次の2つをご紹介していきたいと思います。

保障内容が生命保険と重複する可能性がある

団信は契約者の死亡や高度障害になった場合に、残りの住宅ローンをカバーするための保険です。また中には、がん特約や三大疾病特約など、様々な特約が用意されているものもあります。

住宅ローンの契約時に加入する保険とはいえ、団信はあくまでも生命保険のひとつです。他の生命保険と似たような保障内容が多いため、今加入している保険と内容が重複する可能性があることに留意する必要があります。

そのため加入中の保険と照らし合わせながら、団信の特約などをうまく組み合わせることで心強い保険として活用できるのではないでしょうか。

保険料を必要以上に支払うことになる

加入している生命保険の保障内容と団信の保障内容が重複していると言うことは、その分保険料を必要以上支払うことになります。

内容が重複している部分は確認しておき、必要以上の保険料を支払わなくても良いように保険を見直す必要があるでしょう。住宅ローン契約のタイミングで、加入中の保険を見直すことをおすすめします。

住宅ローンと団信について

住宅ローンの契約時には、金融機関が取り扱う団信への加入が必須となっています。保険期間は、住宅ローンの完済までの期間となります。

団信は生命保険のひとつであるため、住宅ローンの契約時にこれまで加入していた生命保険の解約を検討している人も多いかもしれません。

しかし、いくら団信に加入するとはいえ現在の保険を安易に解約することにはリスクが伴います。

その理由は、次の3つです。

●団信だけではカバーできないリスクがある
●ペアローンの場合は債務が残る
●完済とともに団信の保障期間も終了する

それぞれ、詳しく解説していきます。

団信だけではカバーできないリスクがある

団信は基本となる保障の死亡と高度障害に加えて、特約で三大・八大疾病のリスクに備えられる保険です。しかし、団信の特約は保険適用の条件が設けられているため、状況によっては保険金を受け取れない可能性もあります。

そのため、例えば長期間働けなくなった場合などの保障がないことがデメリットとして挙げられ、何かしらの都合や病気・ケガによって職場からの長期離脱を余儀なくされ、収入が途絶えてしまっても、多くの場合は保険金が支払われないのです。

このように、団信だけではカバーしきれないリスクがあるため、他の生命保険への加入を検討してリスクに備える必要があるでしょう。

ペアローンの場合は債務が残る

ペアローンとは、一つの住宅に対して複数人が個別にローンを組める借入方法のことです。夫婦それぞれの収入を合算して借入したい場合に活用できます。

夫婦が別々のローン契約を結ぶことになるため、それぞれが団信へ加入できます。しかしどちらか一方が死亡した場合、保険でまかなえる債務は死亡した加入者のみとなります。そのため、一方に万が一のことがあっても、自分の返済分は引き続き支払い続けなければなりません。

返済に不安を感じる場合、ほかの生命保険でリスクに備えなければならないでしょう。

合わせて読みたい記事:ペアローンに関して借入条件や返済条件をプロが明確に回答! ←リンク

 

完済とともに団信の保障期間も終了する

団信は住宅ローンの返済不能リスクに備えるための保険です。そのため住宅ローンを完済すると同時に、団信の保証期間も終了してしまいます。

現在ほかの保険に加入していない場合は、住宅ローンの完済と共に保険を失うことになります。保険に未加入のまま過ごすことはたくさんのリスクを伴うため、団信と別で生命保険に加入しておくことをおすすめします。

年齢を重ねるごとに保険の加入条件は厳しくなってしまうため、検討するのであれば先を見据えて早いうちから対策をしておきましょう。

団信に加入しない方がお得なケース

基本的には、団信と合わせて生命保険への加入を検討しておくことが大切です。 しかし場合によっては団信に加入しない方がお得なケースもあるため、こちらでご紹介していきます。

多くの金融機関では住宅ローン契約時に団信への加入が必須です。しかし全期間固定型の住宅ローンである「フラット35」は原則として任意加入となるので、団信に加入しないという選択肢も可能です。

もし任意で団信会の加入を選択できる場合は、民間の生命保険でカバーした方が有利となることもあるため、事前に保障内容など比較しておくと良いでしょう。

また団信は保険料についてもデメリットになる人がいます。

一般的に保険加入時の年齢が若いほど、病気などによる死亡リスクが低いため、保険料が安くなります。

団信は年齢にかかわらず保険料が一定であるため、特に年齢が若い人などは民間の生命保険会社の方が割安になることがあります。

住宅ローンを組んだら定期的に保険の見直しをしよう

住宅ローンの契約時には団信への加入が必須となりますが、一部、任意加入になるケースもあります。現在の生命保険を見直すことは、毎月の保険料を抑えることにつながるでしょう。

とはいえ、ご紹介したようにアイに生命保険の解約をして団信一本に絞ることは大きなリスクとなります。保障内容や特約などをしっかりと比較検討した上で、適切な組み合わせで保険に加入できるようにしていきましょう。 

 

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