医師賠償責任保険が出ない理由とは?医療過誤がない場合の考え方をFPが解説
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医療現場でトラブルが発生した際、「保険に加入しているのに保険金が支払われない」というケースは少なくありません。
特に保険会社から「医療過誤が認められないため支払い対象外」と判断された場合、医師としては納得しづらい場面もあるでしょう。
本記事では、医師賠償責任保険が出ない理由とその考え方について、実務目線で解説します。
目次
結論:医療過誤がなければ保険は出ない
まず結論です。
👉医療過誤がなければ、医師賠償責任保険は支払われません。
ただし一方で、
👉現場ではトラブルが残るケースが多いのも事実です。
なぜこのズレが起きるのか
この問題は、立場の違いによる認識のズレから生じます。
患者側
「トラブルがあった=補償してほしい」
医師側
「問題になっている=保険で対応できるはず」
保険会社
「法律上の賠償責任がない=支払えない」
👉この3者の認識がズレることで、トラブルが長期化します。
最も重要なポイント
👉医師賠償責任保険は“トラブル保険”ではありません
👉法律上の賠償責任がある場合のみ支払われる保険です
よくある誤解
多くの医療従事者が誤解しているポイントです。
トラブルになった → 保険が出る
クレーム → 保険で解決できる
しかし実際は👇
👉医療過誤(過失)が認められない限り、保険は支払われません
今回のケースの整理
トラブルは発生している
しかし医療過誤はない
→ 賠償責任がない
→ 保険は支払われない
👉これは制度上、正しい判断です。
それでも現場が苦しい理由
ここが本質です。
👉保険が出なくても、トラブル対応は必要になる
現場では👇
クレーム対応に時間がかかる
患者との関係が悪化する
精神的負担が大きい
👉その結果
「保険で何とかならないのか」という不満が生まれる
トラブルの本質は“医療ミス”ではない
実務的に見ると👇
👉多くのトラブルは医療ミスではなく「期待とのズレ」です
医療ミス
手技的ミス
明確な過失
客観的に判断可能
👉 保険対応になりやすい
クレーム
結果への不満
痛み・経過への不満
説明とのズレ
👉 保険では対応しにくい
なぜズレが起きるのか
原因はシンプルです。
👉説明不足・記録不足・期待値コントロール不足
■ 対策:保険だけでは不十分
医療機関として必要なのは👇
✔ 説明の徹底
インフォームドコンセントの強化
✔ 記録の徹底
カルテ・同意書・説明履歴
✔ 期待値コントロール
患者との認識合わせ
👉「保険+リスク管理」の両方が重要です
まとめ
医療過誤がなければ、保険は支払われません。
しかし、現場にはトラブルが残るケースも多くあります。
その原因の多くは「患者の期待とのズレ」にあります。
そのため、保険だけでは解決できない領域が存在します。



