高齢者や70歳や80歳以上でも生命保険に加入できる・できない?おすすめの相続対策はある?いただいた質問に回答します。
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高齢者や70歳~80歳でも生命保険に加入できますか?という質問を多くいただきますが、最近では高齢でも加入することができて、相続対策にも活用しやすい保険が増えていますので、今回は高齢者向けの生命保険に関して回答していきます。
目次
質問:両親に生命保険を掛けるのであればどのような保険になりますでしょうか?
70歳になる両親に生命保険を掛けようとしています。
理由は、実家の土地建物を将来相続があったときに兄弟で分けなければいけないため、いまからその準備をしておきたいと思っております。
両親に生命保険を掛けるのであればどのような保険になりますでしょうか?教えてください。
回答|土地を相続する人を生命保険金の受取人とする終身保険に加入することをおすすめします。
一般的には、土地は相続で分割しにくいため、1名で土地を相続します。財産の多くが現預金であれば、土地の代金と同等の現預金を他の相続人で分ければいいのですが、もしも財産のほとんどが土地になってしまうことが想定されるのであれば、土地を相続する人を生命保険金の受取人とする終身保険に加入することをおすすめします。
このときの契約者=被保険者は親です。
これを聞くと「なんで土地ももらっているのに生命保険金まで受け取れるんだ」と思われる方もいらっしゃると思いますが、この生命保険金は一旦は土地を相続した人が受け取るのですが、そこから土地を相続できなかった相続人へ土地と同等の現預金を渡すための資金です。
これを専門用語で代償分割といいまして、遺産分割に当たって共同相続人などのうちの1人に相続財産を取得させて、その現物を取得した人が他の共同相続人に対して同等の対価(債務)を負担するという方法で、これは財産のほとんどが土地などの不動産である場合によく用いられる手法です。
例えば、相続人が子2人で、親が東京の中心部に3億円の不動産を所有しており、現預金や株などは1億円の家庭で相続が発生した場合は、不動産と現預金の合計4億円の財産がありますので、子で平等に分けるには2億円ずつ資産を分けることになります。
ここで、3億円の不動産を相続した人は、1億円分余計に受け取ってしまっているので、もう一人の相続人へ1億円を渡さなければ、財産を平等に分割できません。
しかし、1億円の現預金をもっている人は少なく、このお金が払えないというトラブルが想定されるため、予め相続対策として親が生命保険を土地を相続する予定の子を保険金受取人とした生命保険に加入しておくのです。
ここで、高齢者あるいは70代~80代の人が生命保険に加入するのであれば、以下のような保険がおすすめとなります。
一時払い終身保険
一時払い終身保険とは、一生涯の死亡保険で保険料を一括で支払ってしまう生命保険のことです。一生涯保障なので、いつかは必ず保険金を受け取ることができます。
一時終身保険では、告知ありのタイプとなしのタイプの2種類があり、告知ありタイプは健康告知が要りますが、その分支払った保険料よりも大きな死亡保障を得ることができます。
告知なしタイプであっても、一定期間は死亡保障金額が小さいだけで、一定期間が過ぎれば支払った保険料よりも大きな死亡保障を得ることができることが一般的です。
もしも通貨を米ドル建てのものにすると、円に比べて金利が高いため、支払保険料に対して大きな保険金を確保することができます。
70歳男性でも一時払い保険料の1.5倍程度の死亡保障が確保できるようなケースもあります。(加入時期の金利によって条件が変わります。)
また、低解約返戻金型終身保険を全期前納払いをして加入するケースでは、一定期間(5年~10年)は解約をすると支払保険料よりも30%程度返戻金は減ってしまうため、解約の制約を受ける分、通常の終身保険よりも大きな保障を確保できますし、低解約返戻金の期間を経過後はより多くの解約返戻金を確保できます。
2023年~2024年にかけては、米国債の金利が非常に高い水準だったため、為替リスクなどが伴っても、米ドル建て保険の諸条件が良かったため、円ではなく米ドル建ての一時払い終身保険を選択しているお客様が多い印象です。
このように時期に応じておすすめの一時払い商品は変わりますので、その時に一番条件の良い商品を検討するようにしましょう。
長期定期保険
まとまった資金がない場合は、90歳~100歳満期の定期保険で相続対策を行うケースがあります。
定期保険は満期を過ぎてしまうと、保障がなくなってしまい、お金も戻ってきませんので、掛け捨ての保険とよく呼ばれています。
定期保険は、満期をすぎてしまうと保障もなくなり、お金も戻ってこない分、低廉な保険料で大きな保障を確保できることが魅力です。
高齢者や70歳~80歳の方でも健康であれば定期保険には加入することができるため、限られえた資金で大きな保障を確保することも可能です。
90歳・100歳以上生きるかたも多くいますが、100歳まで生きると生活資金や介護資金で相続財産もかなり減っていると考えている方には、このように定期保険で一定期間の相続対策資金に備えることもできます。
定期保険での相続対策の注意点は、満期を過ぎてしまうと保障も返戻金もない点ですので、長生きをした場合には保険料分の資産が減ってしまうという点と保険加入のハードルが一般的に終身保険よりも高いので、健康診断書などの数値がある程度良好でなければなりません。
ただし、どうしても定期保険に加入したいが健康状態が悪いという場合は、複数の保険を取り扱う保険代理店へ相談をしてみてください。
病気の種類によって加入できる保険会社が異なるケースもありますし、保険会社各社で制限を設けた定期保険を販売しており、条件もある程度良い定期保険に加入できる場合もあります。
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質問:高齢者70歳・80歳以上でも生命保険に加入できますか?また、加入できないケースは?
高齢者70歳・80歳以上でも生命保険に加入できますか?また、加入できないケースはどのような場合になります。
回答|結論から申し上げると高齢者、70歳~80歳以上でも生命保険には加入できます。
結論から申し上げると高齢者、70歳~80歳以上でも生命保険には加入できます。
加入できないケースは年齢が90歳を超えてしまうケースや健康状態が悪く、保険加入時の診査が通らないケースがあります。
高齢化が社会保障や年金問題のニュースの話題にもなっていますが、言い換えますと非常に長生きできる良い時代になってきているということですので、保険会社も高齢者でも加入できるように年齢制限を幅広く設定している商品も準備していますし、高齢者向けの保険まであります。
終身保険にのような一生涯保障の生命保険は、80歳でも加入できます。さらに一時払いの終身保険は90歳でも加入できる保険商品も存在します。
しかも、90歳で加入できる一時払い終身保険でも基本的には支払った保険料よりも多くの保険金を備えることができます。
定期保険や医療保険、ガン保険なども80歳でも加入ができますし、一生涯の保障を確保できます。
ただし、生命保険の加入には健康告知が必要となりますので、病気などをしている場合には加入ができないケースもあります。
また、契約者本人に意思能力がなければ保険には加入できません。
例えば、認知症の方は意思能力がないことが想定されるため、加入することができません。
家族が代筆をして加入をするようなことは原則としてできませんので、意思能力の有無は大切です。
例え、無告知型の保険商品であっても、入院中であったり意思能力がない場合は加入できません。
したがって、保険加入を真剣に検討しているようでしたら、早めに健康状態を告知して加入できる保険からより良いものを選ぶようにしましょう。
質問:高齢者に生命保険を掛ける事で相続対策になると聞きました。
高齢者に生命保険を掛ける事で相続対策になると聞きました。
どのようなケースが相続対策になるのでしょうか?また、相続対策をするときは誰に相談をすればよいのでしょうか?教えてください。
回答|相続対策とは主に3つあります。
相続対策とは主に3つあります。
1つは相続財産の分割対策。2つ目は相続税の納税資金対策。3つ目は相続税を抑える対策です。
1つ目は相続財産の分割対策
2つ目は相続税の納税資金対策
3つ目は相続税を抑える対策
1つ目は相続財産の分割対策
1つ目はとても単純で、現預金のままですとどの程度の現金を分けるかが決めにくいのですが、生命保険の保険金として現預金を受け取る場合は、保険金受取人が資金を受け取ることができます。
これを「お金に名前をつける」という言い方をしています。
保険金はみなし相続財産で個別性が高いのが特徴ですので、ある資金を明確に特定の相続人に渡したい場合は、遺言書を活用するか生命保険を活用するかになります。
遺言書も有効なのですが、遺言書はミスがあったり状況が変わっている場合には有効に機能しないというデメリットがあります。
生命保険も受けとり人を変える場合は、受け取り人変更の手続きなどが必要となりますが、遺言よりは簡易な保全手続きで完了しますので、この点の柔軟性は高いです。
2つ目は相続税の納税資金の確保
2つ目は、相続税の納税資金の確保です。
今回の一番最初の質問にもあるように、財産のほとんどが不動産などの固定資産の場合は、不動産を相続した相続人が相続税を支払えないということが起こりえます。
代償分割で資産を分割しても、分割分の現預金がなければ他の相続人に支払う現預金がなく、結果的に納税ができなくなってしまいます。
もちろん、不動産を売却して現金化することや、納税を分割で支払うこと、納税を一定期間猶予してもらって相続税を支払うというようなことも税務署と相談をしたうえで行うこともできますが、一定の条件があったり、不動産を手放すことがデメリットになってしまうこともあります。
なので、初めから納税資金があれば、相続を円滑に完了させることができますし、その後の資産の整理の選択肢を確保することができます。
この納税期資金の確保でも、終身保険や定期保険などの死亡保障性の生命保険を活用することができます。
3つ目は相続税を抑える対策
3つ目は、相続税を抑える対策です。これは簡単に言ってしまえば、相続税の節税です。
例えば、生命保険の保険金は一定の条件を満たしていると、500万円×法定相続人の数分の非課税枠が与えられます。
法定相続人が2名であれば、1000万円分の生命保険金には相続税が課税されなくなりますので、現預金で資産を保有しておくよりも、生命保険で保険金を備えたほうが相続税の負担が少なくなります。
また、例えばこのような保険を法人の経営者が会社で備えた場合、保険料を掛けている間は一部を経費に算入して、自社株を抑えたうえで、経営者の退職のタイミングで保険契約を法人から個人へ移転させることもできますので、法人と個人のどちらでも節税を行うこともできます。
また、資産が非常に多い資産家のお客様では、無解約返戻金型や低解約返戻金型の生命保険を活用することで、相続財産を圧縮することも可能です。
実は、相続税を抑えることができる機能のある保険は多数あり、終身保険や定期保険だけでなく、年金保険や医療保険や変額保険などを活用することもあります。
お客様の家族構成や相続対策を行う期間・スケジュールなどによってどのような商品がベストかは変わってきます。
また、ドル建ての一時払い終身保険などを活用する場合は、そのときの金利や為替の状況でもおすすめの商品は変わりますので、相続税対策に詳しい保険代理店やファイナンシャルプランナーなどに相談しながらベストな商品を選んでください。