退職金がない!?積立を保険で行うのは得なの?個人年金保険とは?資産運用に役立つ情報をわかりやすく解説
老後の2000万円問題が話題になってから、今勤めている会社に退職金があるのか気になって調べたという方は増えています。
しかし、実際には退職金がほとんどない、あるいは、例え退職金制度があったとしても、老後の生活費は賄えるほどは退職金が出ないことがほとんどです。
そこで老後のために保険で積み立てを行おうとしている方が非常に増えていますので、老後の資金の積み立てを保険で行うのはどうなのかを解説していきます。
目次
質問:個人年金保険とはそもそも何ですか?退職金がない…
個人年金保険とはそもそも何ですか?退職金がないので将来が不安な為に積立を行いながら資産運用が出来るなら魅力的だと感じています。
実際は保険と名前なので保険料金が発生するので、資産は減るのではと感じています。個人年金保険に関して基本部分をわかりやすく教えて頂けますか?
回答|個人年金保険とは、長生きのリスクに備える積み…
個人年金保険とは、長生きのリスクに備える積み立てタイプの保険です。
個人年金保険料として資金を積み立てて、60歳以降に年金形式で貯めた資金を受け取ることができる保険です。
保障はほとんどないので、死亡保障や病気の備えをすることはできません。
一方で、保障がない分、将来資金を増やしてお金が戻ってくるような商品になっていますので、保険商品の中ではもっとも貯蓄性が高い種類と言えます。
加えて、個人年金には「個人年金保険料控除」がありますので、一定の条件を満たした個人年金保険であれば、所得控除を受けることができ、所得税と住民税を軽減することが可能です。
したがって、ただ資金を積み立てるだけでなく、節税をしながら老後の資金を積み立てることができるのが魅力です。
また、個人年金保険は10年・15年確定年金などの形式で、決まった金額を決まった時期から毎年受け取ることができます。
終身年金などの受け取り方を選択すると、生きている限り年金を受け取ることができますので、長生きの備えをすることができます。
その代わり、終身年金は確定年金とは異なり、早く亡くなってしまった場合にはそこで年金支給は終わってしまいます。
確定年金は、亡くなってしまった後も年金を受け取れる期間が残っている場合には、家族へその年金が支給されます。
このように、自分の老後のプランに応じて、年金開始時期や年金の受け取り方を設定することができます。
質問:個人年金保険料の控除は年末調整で処理を行うと…
個人年金保険料の控除は年末調整で処理を行うと節税にもなるのでしょうか?
積立て良く保険だと思いますが積立を行っていても年末調整などで、控除の対象などになるのでしょうか?控除される場合はどの程度まで控除されるのかと、他の保険と別途控除が可能なのでしょうか?詳しく知りたいです。
回答|個人年金保険料は、死亡保障などを対象とする…
個人年金保険料は、死亡保障などを対象とする一般保険料保険料控除や医療保険などを対象とする医療保険料控除とは別枠に設けられている個人年金保険料控除の対象です。
したがって、所定の条件を満たす個人年金保険であれば、年末調整あるいは確定申告で控除を受けることができます。
所得税・住民税がどのぐらい軽減されるのかを以下の表にしました。
家族構成や年収に異なりますが、個人年金保険に加入した時の所得税・住民税の軽減される金額になります。
また、個人年金保険の保険料が個人年金保険料控除の対象となる主な条件は以下のとおりです。
●年金受取人が契約者(保険料負担者)または契約者の配偶者であること
●年金受取人が被保険者であること
●保険料払込期間が10年以上あること
●年金の種類が確定年金の場合、年金支払開始日の被保険者の年齢が60歳以上であり、かつ年金支払期間が10年以上あること
思ったような税効果が得られなかったということがないように、上記の条件を満たせているかしっかり確認をして、個人年金保険のプランを検討しましょう。
合わせて読みたい記事
”個人年金保険ってどんな保険?絶対にやっておきたいその仕組みと3つの特徴” ←リンク
質問:個人年金保険を始める最適な年齢でおすすめは何歳…
個人年金保険を始める最適な年齢でおすすめは何歳からが良いのでしょうか?
20代、30代、40代、50代などあると思いますが、50代だと遅すぎるとか、20代だと早すぎるとかあるのでしょうか?
若ければ若いほど始めるのが早い方が良いなどあれば教えてください。
若い時に始める場合の注意点もお願いします。
回答|個人年金保険を始める最適な年齢は、早ければ…
個人年金保険を始める最適な年齢は、早ければ早いほどいいので、20代がベストです。社会人になり、積み立てができる余裕ができれば、すぐに始めてください。
個人年金保険を早めるのが早ければ早いほどいい理由は以下3点です。
1.積立を始める期間が早いほうが将来の年金原資がたくさん貯まる
2.運用期間が長い方が運用利回りが上がる
3.個人年金保険料控除が早くから活用できる
当然のことですが、毎月1万円を積み立てると年間12万円積み立てができます。
20年間積み立てれば240万円で、40年間積み立てれば480万円積み立てができますので、早く積み立てを始めることで現金原資を多く活用できます。
また、金利のように個人年金保険も早期から積み立てを開始することでより高い返戻率になりますので、年金原資をより増やして受け取ることができます。
さらに、個人年金保険料控除がありますので、早くから加入することでより多くの所得税や住民税を節約することが可能です。
年間で6800円の税金を節約できたとして、40年間で節約できる金額は約27万円にもなります。
したがって、積み立てができる余裕さえできるのであれば、早めに個人年金年金保険で積み立てを始めることをおすすめします。
質問:単純に個人年金保険のメリットとデメリットが…
単純に個人年金保険のメリットとデメリットが知りたいです。個人年金保険に加入した場合に注意するデメリットや、恩恵であるメリットをわかりやすく知りたいです。
実際にどの程度、費用が掛かり、受け取れる金額の割合?パーセントなどが知れたら助かります。加入を検討中です。
回答|個人年金保険のメリットは、老後の長生きリスク…
個人年金保険のメリットは、老後の長生きリスクに備えるために、効率よく老後資金を蓄えられる点です。
30年程度積み立てを行えば、支払った保険料の105~140%程度の返戻率となりますので、定期預金を行うよりも資金を増やせます。
それに加えて、個人年金保険料控除を受けることができますので、所得税と住民税を軽減することが可能です。
デメリットは早期解約をすると支払った保険料よりも解約返戻金が低くなることが多いため、結果的に元本割れを起こしてしまいます。
加えて、死亡保障や医療保障もないため、保障がついていないこともデメリットの1つです。
例えば、個人年金保険に加入して間もなく死亡してしまった場合には、解約返戻金しか死亡時に返還されないタイプの個人年金保険であれば、支払った保険料よりも少ない返戻金しか遺族は受け取れず、元本棄損してしまいます。
質問:通常の保険みたいに入院した時などの付帯は…
通常の保険みたいに入院した時などの付帯は個人年金保険にはあるのでしょうか?
単純に積立て年金の代わりになるだけの保険なのでしょうか?加入する事で、入院時や生命保険の付帯的なのが付いていれば加入をしようかと思っています。
特に積立だけだと余程メリットがないと加入しないと思います。
回答|個人年金保険には死亡保障や医療保障は基本的…
個人年金保険には死亡保障や医療保障は基本的にはありません。単純に将来の老後のための積み立てです。
もしも、積み立てをしながら保障を確保したいのであれば、終身保険や養老保険に特約で保障を付帯させるか、生存給付金付きの終身医療保険などを検討してみましょう。
積み立てをしながら、様々なニーズに合致する保障を付帯させることが可能です。
質問:収入もあり複数の個人年金保険に加入したい…
収入もあり複数の個人年金保険に加入したいのですが、複数の個人年金保険に加入する事は出来るのでしょうか?
複数に加入した場合は積み立てた金額に応じて複数から貰う事が可能でしょうか?年末調整などでの控除など複数に入った場合は優遇されるなどはありますか?
複数加入での注意点などあればそれも教えてください。
回答|個人年金保険は複数の契約をすることが可能です。
個人年金保険は複数の契約をすることが可能です。
例えば、定年退職が65歳の場合は、退職後に海外旅行を楽しむために65歳から70歳までの5年間年金を受け取るプランと70歳から85歳あるいは一生涯などの長期間に長生きしたときの備えとして加入するなど、目的に応じて年金開始時期と年金支給年数を定めて複数の個人年金に加入できます。
中には学資目的として子どもが大学~大学院在学予定期間に合わせて個人年金に加入する方もいらっしゃいます。
複数加入するメリットは目的に応じて年金支給を調整できる点です。
それ以外のメリットは、払い済みをこまめにできる点です。
減額をすると、元本棄損をしてしまうので、減額や解約はしたくないが、払い込んだ分は将来受け取りたいというときに払い済み保険への変更は有効です。
保険料を今後支払うことはしなくてよくなりますし、年金開始時期まで運用されて年金支給されますので、元本棄損を防ぐことができる可能性が大きくなります。
目的ごとに契約加入しているため、例えば1万円の契約を3本加入している場合は、1本払い済みにすることで月々の支払いを2万円にすることができます。
このように複数の個人年金保険料を契約することで、保全をして保険料の調整はしやすくなります。
個人年金保険を複数契約するメリットはここまでで紹介した2点です。
一方で、1万円の契約を3本するよりも3万円1本の契約にしたほうが、保険会社によっては高額割引といわれる大きな契約をすることによる割引が適用されてたくさん返戻金が増える場合もあります。
したがって、無理やり複数で加入するよりも1本にまとめたほうが良いのかどうか確認をしてから加入をしましょう。