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2023.02.22

共済保険ってどのような保険?共済と生命保険との違いと加入についてのメリットとデメリットを解説します

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著者情報 森 逸行 FP歴15年 経験した事を伝え解決に導く『金融パーソナルトレーナー』

共済-生命保険との違い

 共済という保険商品をご存じでしょうか?漠然と保険料が安い分、保障機能が小さいなどのイメージがあるかと思います。

それ自体は大きく間違っていないのですが、共済保険は商品内容がシンプルで、掛け金も一律で非常にわかりやすい商品になっています。

一方、生命保険は保障内容が充実しており、加入しておくことで大きな安心感が得られます。しかし加入にあたって、告知などの条件が厳しかったり、保障内容が複雑で理解が難しかったりします。

そこで本記事では、共済保険、生命保険それぞれの違いと特徴、メリット・デメリットを解説します。また保険の全体像をつかむために第3分野の保険として医療保険・損害保険についても紹介します。

この記事を読むことで以下のことがわかります。

・共済と生命保険の違い

・共済の特徴、メリット、デメリット

・生命保険の特徴、メリット、デメリット

・自分に合った商品を選択できるようになる

・第3分野の保険について

・保険商品の全体像がつかめる

共済と生命保険に加入をお考えの方、共済と生命保険のどちらに加入したらよいか判断に迷う方は、商品選択の参考になると思いますのでぜひ最後までお読みください。

共済と生命保険の違いについて

制度上の違いとして、根拠となる法令・監督官庁が異なります。

生命保険の根拠法は保険業法となり、金融庁が監督官庁になります。共済は消費生活協同組合法に基づいており厚生労働省が監督官庁になっています。

ただしJA共済は、農業協同組合法に基づき農林水産省を監督官庁としています。使用用語も異なっているのが特徴です。

共済は保障事業を「保険」ではなく「共済」としており、例として生命保険における「保険期間」は「共済期間」、「保険金」は「共済金」としています。

しかし用語が違うだけで、保障内容が違うということはありません。

共済とは

 共済とは「お互いにお金を出し合って助け合う」という精神を表します。

その精神に基づき、組合員が皆で掛け金を出し合い、困った人を皆で助け合うという仕組みになっています。非営利事業になっており、積極的な資産の運用を行わず、現預金や国債などの堅実な運用に務めています。

主な共済にはこくみん共済(全労災)、都道府県共済(県民共済)、コープ共済、JA共済があり、住んでいる地域によって加入の可否が決まるなどの条件があるのも特徴になります。

生命保険とは

 互いに助け合う「相互扶助」の精神に基づき、将来起こりえる万が一の場合に備え、大勢の人で保険料を出し合い、保険金や給付金を支払うものです。

保険金・給付金の支払われ方によって「死亡保険」「生存保険」「生死混合保険」といわゆる医療保険など「その他の保険」等を含め、広い意味で一般に販売されている商品を指すこともあります。

民間の会社が運営しており保障内容が充実し、自分に合うように設計することもできます。

共済の加入方法について

 共済への加入は、その共済を取り扱っている窓口や、インターネットで見積もり、申し込みができます。種類も豊富にあり、先ほど紹介したように住んでいる地域によって、商品の取り扱い、加入の可否が異なりますので、事前の下調べは欠かさず行いましょう。

書類に必要事項を記載し、健康状態を告知し申請します。

その後数日で加入の可否が決定します。加入後は月々掛け金が引き落とされますので、口座にしっかり準備しておきましょう。

共済のメリットとデメリットを紹介

 ここからは共済のメリットとデメリットを紹介していきます。

共済は生命保険と異なり、死亡や医療などの各種保障が一体となったパッケージ型の商品になっています。

掛け金も割安ですが細かい設計はできないという側面も持っています。そのため、それらの詳細を把握・検討し自分に合った商品を見つける事が重要です。

共済のメリット

 まずはメリットを見ていきましょう。

掛け金が抑えられている

掛け金は一律で、月々1000円や2000円程度と低額の商品が多く揃っており、ランニングコストが抑えられ、加入による金銭的負担が小さいメリットがあります。

割戻金がある

決算にて余剰金として掛け金の一部が返金されます。必ず割戻金が発生するわけではありませんが、一度加入すると月々支払いが派生しますので家計には優しいメリットになります。

商品の仕組みを理解しやすい

死亡保障、医療保障などが一体となったうえで、年齢性別(高齢者、子どもを除く)により掛け金が一律なのでシンプルな商品が多いです。その為、仕組みが理解しやすいというメリットがあります。

共済のデメリット

つづいて共済のデメリットも見ていきましょう

共済金は保険金と比べて小額

生命保険の保険金と比べて共済で給付される金額は少額です。そのため、支払の時に金額が不足する可能性がある事がデメリットです。

自由に設計できない

メリットでも紹介しましたが、共済はパッケージ型の商品です。そのため、必要な保障が乏しくても、保険と比べて特約などの設計のバリエーションが乏しいというデメリットがあります。

貯蓄性に乏しい

割戻金があるものの、加入によってお金が増える貯蓄性の商品は少ないです。

高齢になると機能が低下

終身タイプの商品も少なく、高齢になると保障機能が低下する場合があります。高齢になるにつれ病気を発症しやすくなるので、この点は特に注意が必要です。

共済も保障機能は十分

共済について紹介してきました。商品の特徴が概ね把握できたのではないでしょうか?

幅広い機能を持っていながらも、掛け金が安く加入しやすいなど、共済ならではの強みが多数あります。

必ずではありませんが、割戻金もあり実質的な掛け金が少なくなる場合があるのも魅力的です。

共済にも十分な機能があることがわかります。

生命保険のメリットとデメリット

ここからは生命保険のメリット・デメリットをみていきましょう。

先ほど紹介したように生命保険は生死に関したもののみではなく、医療保険含め広いものを指すことも多く、商品は多機能で保障も手厚いものが多く取り揃えられています。

そのため、備えとしての安心感が強く得られます。また、特約を付与するなど設計にも融通が利き、自分に合った商品を選択しやすいです。

反面、保険料は高く設定されており各保険会社ごとに保障内容や告知項目が異なるなど、複雑な要素が多くしっかり理解して加入するにはそれなりの知識が必要になる側面を持っています。

生命保険のメリット

 では生命保険のメリットをあげていきます。

保障が手厚い

給付される金額が大きく、保険金も設定することができ、非常に大きな金額を家族に残すようにすることもできます。その分保険料も増えますが、支払った保険料よりも、大きな金額を受け取ることが多いので、残された家族は安心して生活できるメリットがあります。

特約によって保障に幅を

特約を付与することで、保障を手厚くする事が出来るメリットがあります。ある一定期間だけ特約を付与しリスクに備える事が出来るなど、幅を持った商品設計ができるメリットがあります。

税金面も見逃せない

相続税においては「500万円×法定相続人の数」が非課税になります。所得税、住民税においても、一定金額までは生命保険料控除の対象になります。

生命保険のデメリット

つづいてデメリットを紹介していきます。

保険料は高め

保障が充実している分、保険料は高く設定されています。保険金や特約の設定次第では予定よりも大きな保険料を支払うことにもなりますので、その点は注意が必要です。

インフレリスク

インフレにより貨幣価値が変化してしてしまうと、加入時には十分だった保険金が実際に支払われた時には不足する場合があります。そのため保障内容は適時見直す必要があります。

解約のタイミングに注意

解約してしまうと保障を受けられなくなってしまいます。家族構成の変化などにより保険は不要と思い、解約するケースがありますが、保険金を減額し保険料を減らすなどもできますので十分検討してから解約しましょう。特に貯蓄性のある商品だと、短期間で解約すると解約返戻金が支払った保険料を下回り損をするケースがあります。

自分に合った商品を

これまで紹介したことを基に、自分に合った商品を選択できるようになることが重要です。

例えば、共済では保障の幅が広く一つ加入しておくことで、様々な備えができます。

今後の病気のリスクに備えつつ、子が自立し配偶者に最低限の死亡保障があればよい場合などは、掛け金が安く、死亡保障・医療保障がパッケージ商品になっている共済は有力な選択肢になるでしょう。

保険加入を検討している人が働き盛りで子も小さく、ご自分に万が一のことがあったときに家族への負担が大きいのであれば生命保険を優先して検討するべきです。

収入の柱になる人が若年であれば備えの意味が大きくなります。

このように自分の家庭状況を十分踏まえた選択が重要です。 

その他の保険 医療保険や損害保険

その他の保険としては前述の医療保険だけでなく、がん保険や損害保険があります。

医療保険は生命保険でカバーできない医療費を保障する保険になります。

通院や入院に対する給付を行い、先進医療や介護などに対する特約を備えているのが特徴です。

がん保険はいまや国民病ともいえる、がんに特化した保険です。

がんの治療は比較的大きな費用が掛かるといわれており、家族にがんを発症し自分もリスクがあると感じた場合などにおすすめになります。

損害保険は物に対し補償する保険になっており、誰でも聞いたことがある自動車保険や火災保険、地震保険、最近ではペットに対する商品も販売されています。

いずれの保険もご自身の状況に合った商品を選択しましょう。

まとめ

共済と生命保険、それぞれの特徴やメリット・デメリットを紹介を紹介してきました。

また、自分に合った商品を選択するための一例も提示しました。

共済と保険、いずれも加入後は支払いが発生します。人によって健康状態や家族構成等の要因により、求める保障が異なりますし、家庭の経済状況によって月々支払いに回す金額が異なりますから、極力無駄を省いたうえで、十分な保障を得る事が大切です。

共済と生命保険に加入を検討したり、どちらに加入すればよいか迷っている方は、今回紹介した情報を参考にしてみてはいかがでしょうか。

 

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