店舗の保険おすすめ!万引き・休業補償・火災・地震保険を専門家が回答します!
レストランやバー美容室など、店舗運営者は様々な悩みを抱えるでしょう。
万引き、お客様とのトラブル、自然災害による損害、休業等、悩みは尽きません。
今回の記事では、こういった悩み解決のヒントとなる情報をご案内いたします。
店舗の保険をどこよりも安く加入できる方法あり!
目次
質問|店舗の万引きに適用されるような保険は存在するのでしょうか?
小さな商店を運営していますが、万引きをされる事が多々あります。
防犯カメラなどを設置して対策も考えていますが、店舗の万引きに適用されるような保険は存在するのでしょうか?
また存在した場合はどのように万引きされた金額などを保険会社へ証明を行うのか教えてください。
保険が存在した場合は防犯カメラなどの設備により支払い金額は変わるのでしょうか?
回答:万引きは保険で補償することはできません。
店舗運営をされている方にとって、万引き損害は決して軽視できない重要な問題です。
損害額によっては経営を揺るがすダメージにもなりえるものです。
結論を先に言いますと、万引きは保険で補償することはできません。
【参考サイト:企業総合保険(財産補償条項) 保険金をお支払いしない主な場合】
上記を確認いただくと、「万引きによって商品・製品等に生じた損害(万引きが暴行・脅迫を伴うものであった場合または万引きのために建物、屋外設備装置、設備・什(じゅう)器等に破損が生じた場合を除きます。)」との記載があり、補償対象外としています。
保険会社により火災保険の細かい補償内容に相違点はあるものの、万引きの取り扱いは各社で共通しています。
一方、万引きと近い概念で「盗難」があり、多くの保険会社では「盗難」リスクのカバーした保険商品を取り扱っています。
【参考サイト:企業総合保険(財産補償条項) 損害保険金のお支払対象となる事故】
では、この盗難と万引きとの違いは何なのでしょうか。
損害保険における盗難と万引きの違いは、とある大手保険会社の約款では下記のように明記されています。
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盗難とは
・盗難とは、強盗、窃盗またはこれらの未遂をいいます。
万引きとは
・万引きとは、買い物客を装い、陳列または保管されている商品・製品等を盗取することをいい、その未遂を含みます。
万引きは、盗みの行為が実行されるまでは、何ら問題のない行動です(スーパーの売り場に万引き目的で立ち入ったとしても、万引きが実行されるまでは特に問題はないです)。
一方で、盗みを目的として、暴力や器物損壊を伴う行動(いわゆる「強盗」)は、盗難の範疇と解釈されるのです。
以上で解説したように、万引き損害を保険で補償するのは難しいです。
防犯カメラの設置や店内レイアウトの見直し、お客さまへの声かけの徹底など、できる対策をしっかりやっていくことが必要です。ぜひ参考にしてください。
質問|保険は店舗と住宅で別々に加入が必要になるのでしょうか?
小さな建物を保有しており、1階が店舗で2階が住宅の場合に加入する火災保険などは店舗と住宅で別々に加入が必要になりますか?
実際には店舗は飲食店の為に火災のリスクは高いと思います。
その場合は通常の住宅よりも保険料が高くなるのでしょうか?
住宅兼店舗の場合と住宅だけの場合の違いや大体の保険料などを教えて欲しいです。
回答:火災保険は1契約で1階の店舗部分、2階の住宅部分で個別に加入する必要はありません。
まず火災保険は1契約で大丈夫です。1階の店舗部分、2階の住宅部分で個別に加入する必要はありません。
質問者様が仰る通り、住宅のみの火災保険よりも店舗用保険の方が保険料は高くなります。
これは、火災保険には、職業の種類によって保険料の割り増しをするという考え方によるものです。
職業割増とは、保険会社が定める所定の用途・作業場として使用されている建物の場合に適用される、一定の割増料率をいいます。
住宅の料率は、国民生活のベースになるという考えのもと、一番安く設定されています。
それでは、住宅のみの火災保険と住宅兼店舗の火災保険とで、どれくらい保険料の差があるのでしょう。下記の比較表をご確認ください。
|
住宅のみの火災保険 |
住宅兼店舗の火災保険 |
職業割増 |
住宅 |
料理飲食店 |
建物保険金額 |
1,500万円 |
1,500万円 |
家財保険金額 |
300万円 |
300万円 |
保険期間 |
1年間 |
1年間 |
保険料 |
27,240円 |
49,690円 |
上記は料理飲食店の例ですが、ほぼ倍の差があります。
飲食店は火災等のリスクが高い業種であると保険会社は評価しているということを表しています。
なお、保険会社によってはリスク診断割引等、独自の保険料の割引制度を設けているところもありますので、必ず営業担当者に確認してみましょう。
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質問|お客様が怪我や店舗の水漏れによる休業補償の総合保険は?
お店、飲食店や店舗で加入する保険では色々なトラブルがあると思います。
お客様が怪我をしてしまった場合や店舗の水漏れによる休業補償などを全てカバーする保険は存在しますか?
相場はどの程度の金額なのでしょうか?何も考えずに火災保険だけ加入していましたので、保険の見直しを含めて店舗の色々な保険を検討しています。
回答:お客様が怪我をしてしまった場合の補償と、水濡れを含む自然災害による休業補償…
店舗を運営していると様々なトラブルがあります。今回はご質問のあった、お客様が怪我をしてしまった場合の補償と、水濡れを含む自然災害による休業補償について解説していきます。
お客様が店舗で怪我をしてしまった場合の補償
お客様が店舗で怪我をしてしまった場合の補償は、施設賠償責任保険を活用することで補償を付保することができます。
施設賠償責任保険とは、従業員の不注意や施設の欠陥等が原因となって、他人にケガをさせたり物に損害を与えたりした場合の、賠償金等の費用を補償する保険です。
たとえば下記のような事故で保険金をお支払いできます。
・ビルの防火体制の不備により火災が広がり、ビルの利用者に死傷者が出てしまった。
・飲食店において料理を提供する際、従業員の不注意により料理をこぼし、お客様の衣類に汚損を与えてしまった。
このような事例で会社が損害賠償責任を負うと、最悪の場合、経営を揺るがすダメージを受けかねません。施設賠償責任保険は比較的安い保険料で加入できる保険です。店舗運営者にとっては必須の保険といえます。
自然災害による休業補償
店舗休業保険が、自然災害による休業補償をカバーすることができます。店舗休業保険とは、火災や台風、給排水設備の事故等による水濡れによって損害を受けた結果、店舗の営業が休止または阻害された場合の損失を補償する保険です。
たとえば以下のような場合は補償の対象となります。
・火災により建物や設備・什器に損害が発生。結果的に休業せざるをえなくなった。
・上階のテナントがトイレに異物を流してしまい、水濡れが発生。店舗の天井、床が水浸しになり休業した。
上記のような突発的な事故により休業すると、当然売上はゼロになります。
しかし家賃、光熱費、人件費といった固定費の支払いはしなければなりません。こういった出費に備えるのに店舗休業保険は最適なものです。
ただし、支払保険金を算出する計算式が複雑である点は注意が必要です。
休業によって減少した売上額がそっくりそのまま支払われるわけではありません。詳しい計算式は保険会社に確認することをおすすめします。
上記で確認したようなリスクに備えるには火災保険だけではカバーすることはできません。施設賠償責任保険、店舗休業保険の付保もぜひ検討してください。
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質問|バー特有に加入した方が良いおすすめの保険はありますか?
バーの保険に関して知りたいのですが、夜のお店と言う事もあり、通常の飲食店などと違う保険加入が必要だったり、保証内容でおすすめの保険はありますか?
バーだからと行っても通常の飲食店や雑貨店と店舗などと保険に違いは無いのでしょうか?バー特有に加入した方が絶対に良いと思われる保険があれば合わせて教えて欲しいです。
回答:飲食店経営の上での補償の考え方と共通する部分も多いですが、バー経営上のリスク…
バーということで、通常の飲食店以上に気を使われることと思います。飲食店経営の上での補償の考え方と共通する部分も多いですが、バー経営上のリスクについて整理していきます。
財物の損壊リスク
店舗建物、店舗内に設置してあるテーブル、イスといった設備什器が火災や台風、給排水設備からの水濡れ等で損害を被るリスクです。
特にバーとなると、凝った調度品を置いていたり、什器ひとつあたりの金額も大きな額になるでしょう。
こういったものの損壊リスクに備えるのには火災保険をしっかり付保する必要があります。
賠償責任を負うリスク
バーに限った話ではありませんが、飲食店を経営していると様々な賠償リスクが考えられます。
たとえば、提供した食事が原因で食中毒を起こしてしまった場合の生産物賠償(PL)リスクや、従業員の不注意で料理をこぼしてしまい、お客様の衣類に汚損を与えた場合の賠償リスクが代表的なものとして考えられます。
生産物賠償(PL)リスクであればPL保険、衣類の汚損リスクであれば施設賠償責任保険でそれぞれ備えることができます。
売上の減少リスク
火災や台風、水災といった自然災害によって店舗が損害を受け、営業ができなくなってしまうなんてことも考えられます。
営業ができなくても家賃や人件費といった固定費の支出は発生します。このような場合に備えるには利益保険、店舗休業保険が最適です。
従業員のケガ(労働災害)のリスク
お客様の注文を聞いたり、料理を作ったり、提供したりするのは従業員です。従業員がいなければ飲食店は成り立たないといっても過言ではありません。
そのような従業員が業務中や通勤途上に怪我を負ったりするリスクも考えられます。
このような場合に備えるのは労働災害総合保険、業務災害補償保険といったものを活用しましょう。
以上が、バーを含む飲食店経営において想定すべきリスクです。
細かい点でいえば、店舗所在地の立地条件(たとえば、店舗がビル高層階にあるので水災リスクは不要など)や、環境によっては想定されるリスクも変わってきます。
思い切って損害保険の営業担当者に相談してみましょう。
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質問|美容室の場合だと機器が高額の物も全額保証されるの?
地震保険や火災保険など店舗が加入する場合の保険で、店舗の商品などは全額保証されるのでしょうか?
実際に美容室の場合だと機器が高額の物などがあるのですが、個別に何か加入する必要があるとか、〇〇円の物は保険会社に申請が必要な場合などはあるのでしょうか?
単純に賃貸の店が地震や火災でダメになった場合は全額保証ってされますか?
回答:事務所や店舗などには地震保険を付保することはできません。
質問者様が仰る通り、美容室の機器は高額のものが多いです。たとえば、シャンプー椅子は相場で70~120万円、促進器・ドライマシンにしても相場で20~70万円と高額です。
美容室はイスやテーブル等の什器ひとつとってみても、とても凝った作りになっていたり、内装もおしゃれなお店が多かったりと、店主のこだわりを感じるお店が多いのが特徴です。
当然、内装や設備什器にかける金額も高額になります。
火災保険で保険金額を設定する際には、実際にどれくらいの金額をかけて内装や設備什器を調達したのかを参考に、実態にあわせた金額設定することをおすすめします。
いざ損害発生の際に十分な補償が受けられない、といったことを防ぐ意味でも非常に重要です。
また、質問者様は地震について触れられていたので、その点についても解説いたします。原則として、事務所や店舗などには地震保険を付保することはできません。
地震保険の対象となるのは、あくまで居住用建物と家財のみです。
ただし、企業用の火災保険に「地震拡張担保特約」というものを付保することで、補償対象とする方法もあります。
この場合、居住用建物や家財に地震保険を付保した場合と比較にならないほどの高額な保険料がかかります。
また「地震拡張担保特約」は、地域によって引き受け制限があったり、そもそも一部の保険会社しか取り扱っていないというのが現状です。
それでも地震に対してリスクを感じているのであれば、保険会社各社に相談してみることをおすすめします。
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